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品川駅にて#9 [駅・電車]

羽田空港の国際線強化に伴い、高輪口のホテルパシフィック東京の窓イルミネーションが華やかに。

 

#一方で、品川京急ホテルはその姿を完全に消した。

成瀬駅前にて#5 [駅・電車]

ささやかな夏祭りで賑わう人を避ける様に、いつものバス停の位置から多少バイアスのかかった地点に待機するマイクロバスに乗り込んだ。

私の後に乗り込んできた女子高生がすぐ後ろの席に座る。

その途端車内に充満する芳醇な香り。甘いソースと香ばしい小麦粉と青海苔と鰹節とマヨネーズが混じってる。紅生姜の香りも相まって、空気の激変が疲れたオヤジの胃袋と右脳に眩暈(めまい)を与える。

彼女の右手にぶら下がって揺れるたこ焼きの袋。

これは犯罪じゃ無いのか、と思わず心の中で呟(つぶや)く。が、車内でそれを開けてぱくぱく頬張ってるわけではない。ので社会規律的には何の問題もない。

バスが走り始めた。依然として悶々としたまま。

程なく停車のチャイムが鳴り、席を立った彼女が下車ドアに近づく。揺れるバスの中で彼女の右手の下で同様にたこ焼きの包みが揺れ、一方で彼女の左手が身体を支えるべく下車口付近の椅子のパイプを探る。

その左手が私の右足の関節に触れた。あれ、と思う。彼女が私のひざ小僧を手のひらで包む。ぎゅっと。唖然としつつ、伝わる彼女の体温が嬉しい。

嬉しいから放置する。その間約5秒。いや7秒か。

彼女は間違いに気付いたかどうかは分からない。否、間違いなく下車する寸前に、体勢を支えていた拠り所が見知らぬオヤジの膝小僧だったと理解し、動揺するのが見えた。それが何より証拠には、彼女の体温の変化が右ひざに伝わる。

バスが停車する。有難う御座いましたと運転手に声を掛けて去って行く彼女。恥らうようにこちらには決して目線を投げないまま。

ここだけの話し、少し酔っていたのかもしれない。



#というわけで今日はとてもいい一日だったのである。
#たこ焼き、美味かったやろな> 彼女。

The Big Issue [駅・電車]

日本の主要都市部の中で特に利用客の出入りの多い駅の近くで、手にした雑誌を高く掲げて周囲を見渡す販売員さんを目にする事が最近多くなった。最初に見かけた頃は私も何を売ってるのか全く分からなかったが。

 

The Big Issue。1990年代前半にイギリスで発祥し、2003年9月から日本でも創刊された冊子。1冊300円で販売され、単価当たり160円が販売者さんの収入になる。

販売者さんは所謂ホームレスと呼ばれる人達。基本は彼らが路上生活から社会人として自立する(就職する)ステップを提供する事を目的とした事業活動。NPO法人ではなくあくまで事業体である事が大きな特徴の1つだ。

扱われるコンテンツは著名人のインタビューを筆頭に、人権、雇用、環境、生物、人種差別、紛争、政治、権力と弱者、福祉、教育、虐待といった理系の私が何となく過去から避けていたワールドワイドの社会問題を中心に、そして娯楽/トレンドからエッセイ、論評、癒し系と極めて多岐に渡る情報誌だ。

が、全く難解ではない。白状するが、いい歳こいてその内容に思わず感動し電車の中で胸のうちが熱くなった事も少なくない。

この雑誌の販売員さん達は、その全員が教育を通じて事業のポリシーとかビジョンとかルールを会得してその資格を得た人なので、極めて礼儀正しくそして明るい。

最近は品川駅港南口のペデストリアンで販売するYさんからもっぱら購入している。すっかり顔なじみになり、購入しない時も立ち話をしていく事が少なくない。

実は最初の頃は、彼らからこの冊子を購入する時にほんの少しだが緊張している自分に気付いていた。「買ってあげる」という上から目線に基づいた購買でないか、という自分の動機付けへの疑念に所以していたと思う。

100歩譲ってそういう気持ちが皆無では無いとしても、それでも活動の主旨に賛同してこの隔週誌を買い続けたい、と最近は素直に思えるようになった。

すっかり仲良くなった港南口のYさんは、ほぼ1年間の販売員活動を来月3月初めに卒業される。活動が身を結び、晴れて就職試験に合格されたのだ。

あと2週間弱の付き合いになると考えると、正直少しばかり寂しくもある。が、でも心からおめでとうと言いたい。



#新しい販売員さんとの出逢いも楽しみ。

品川駅にて#8 [駅・電車]

品川駅港南口前のペデストリアンを歩いていたら、すれ違いに歩いていた紳士に声を掛けられた。

「こんにちは。」

深く上半身を折り曲げながら大きな声で挨拶を頂く。半身でその姿を目で追いながら、誰だっけと脳内に蓄積されていたスタックを掘り起こす。

彼の顔の大部分を覆う白いマスクの為、正体は見えず。よってもって、片手を挙げて「どうも」と答えるあいまいな反応しか出来なかった。

誰だっけ。とその後も暫く考える。

わからん。

まぁ、いいか。



#もしこれを読んでる貴殿だったら、失礼しました。

岡山駅にて#2 [駅・電車]


 

誰かの作風のパクリ。



#今頃、次女は甲子園のスタンドで。。。

品川駅にて#7 [駅・電車]

この4月1日から首都圏の駅のホームは全面禁煙となり、実際全ての喫煙所が姿を消した。これも時代の流れで仕方ないとも思うが、私的には多少割り切れなさも残る。

愛煙家の権利は何処に消えたのだろう。分煙という手段は嫌煙者の同調を得る事が結局出来なかったという事か。

随分前の事だが、喫煙所は無いよと教えてくれた田園調布駅前のおばちゃんが、その後に呟(つぶや)いた「いじめは良くないね」という台詞を想い出す。

世間(今回の場合はJR東日本)が喫煙を締め出す理由は、健康志向という大義名分の外にもある、と実は私は思っている。

コストだ。駅のホームの喫煙所をクリーニングする人件費。そのコストカットも経営側の意図と考えれば解りやすい。

煙草のタールで黒濁化した液体入りのバケツを運ぶオジサン・オバサンの姿が想い出される。彼らに払う経費も、経理採算的には削減の対象と捉えるのが、昨今の不況下に於ける体制側のロジックかも知れない。

しかしそれでいいのか。雇用確保という観点で。



とか言うような邪道的ひがみ思考に対して、明快な回答を見せつけるシーンをその日の朝、目(ま)の当たりにした。

JR東日本フードビジネスが展開するBECK'S COFFEE SHOP。喫煙所が閉鎖されたまさにその4月1日に、品川駅北改札口構内に開店した。

一昨年閉店した同じ店のその跡地での改装オープン。

その店内46席の丁度半分が喫煙席で占められている事を知る。同時に疑問が氷解した。店内を覗くと、奥の喫煙エリアの空間を漂(ただよ)う真っ白な大量の煙の中にオジサン集団が霞(かす)んで見える。

これは喫煙のショバ代を有料で提供するスペースに他ならないのではないか。煙草を吸う場を求める輩(やから)から、軽食飲食の小銭を巻き上げる(失礼)ビジネスモデル。

駅のホームではルールとして成立しなかった分煙という手段が、そこ(有料値域)では何故か生きている。喫煙者の嗜好を鑑みると、経済活動的には理に適ってると思う。

尤(もっと)も、店舗内は従来のオープンな喫煙所よりも閉じた空間である。その為、たまたま入店した嫌煙者が味わう副流煙による理不尽さは、明らかに以前の環境より悪化してるのは間違いない。

やっぱり、なんか変だ。



#JR東日本の皆様、及び嫌煙家の皆様へ。
#煙たいオヤジのぼやきなので、軽くスルーしてください。

甲斐中里駅&まほろ駅 [駅・電車]

 
 月のしずく

浅田次郎氏の著による、表題作をはじめとする7つの短編集。同氏の得意分野の1つである切ない系の物語で占められる。個人的には全てが秀作とは思えなかったが、その中の「花や今宵」という作品での出来事。

人生で最低の一日、と言える散々な日を過ごした見知らぬ男女が、新宿発の電車にたまたま乗り合わせ、まどろい、寝過ごして''甲斐中里''駅にたどり着く。

その日に起こった出来事に既に疲れ果てている二人が、夜中の無人駅でお互いを哀れみつつも、同類である事を拒んで虚勢を張る。

そして紆余曲折の末に、ささいな事がきっかけで意地の張り合いは氷解し感情が弾ける。



調べてみたが、甲斐中里という駅は中央本線には存在しない。良く似た名前で''甲斐大和''という無人駅が大月駅と甲府駅の半ばに実在する。ここが物語の舞台である架空の地のモデルと捉えるのが正解だろう。

そしてこれが奇妙な事に、私の過去の実体験と実に絶妙に交錯する。いや小説の様に艶っぽい話では全くないが。

今から15年程前、秋葉原で懐かしい友人と飲んだ。終電に近い時刻に彼と別れて中央線の下りに乗る。座席に座った瞬間に気を失った。

はっと気づくと甲斐大和駅という見知らぬ駅のホームに佇(たたず)んでいた。今回読んだ小説とは異なりそこには同類の輩は居ない。途方に暮れる。

まだ完全に酔っ払っていた私は、徒歩で帰宅すべく(!)無人改札を抜けて街道を山を下る方向にてくてく歩き始めた。季節は11月だったので辺りは一面の雪。時々大型トラックがゴーッと通り過ぎる。

頭が冷えて酔いが少し醒める頃になると、さすがにこのまま進むと俺はきっと遭難する、と気付いた。

あきらめて引き返す。喉が無性に渇いたが、売店はおろか自動販売機さえも見当たらない。雪を拾って食う。甲斐大和駅の待合室に入り朦朧(もうろう)とした頭で夜明けを待った。

待ちわびた始発の電車に乗り込む。自宅に一旦戻り、呆れる愛妻(爆)に言い訳をしながらコーヒーをごくごく飲み干して再びオフィスに向う。

その日は休日出社だったが、到着するや否や、スタッフと昨夜の自分の行動パターンを時刻表を片手に調べた(まだネットは今ほど便利なツールが揃ってなかった)。あの時間にどうやったら秋葉原から甲斐大和駅にたどり着けるのか。

解は無かった。可能性があるとしたら、新宿発松本行きの夜行に乗り、停車しない筈の甲斐大和駅で窓から飛び降りるくらいしかない、というのが当日の結論だった。

未だに謎である。



 
 まほろ駅前多田便利軒

三浦しをん氏の著で2006年上半期直木賞受賞作。''まほろ市''の駅前で営業する便利屋の主人公に降りかかる顛末。漫画の様なキャラの登場人物たちとシュールな展開が、妙にリアルで楽しめる。しかし行間に潜むテーマは意外に重い。

まほろ市は東京都南西部最大の住宅街。南北に走る八王子線と東西に走る箱根急行(ハコキュー)線の交点に位置する。

言うまでも無くまほろ市とは町田市の事だ。八王子線は横浜線であり、ハコキュー線は小田急線を指す。ちなみに物語の中で出てくる横中バスは神奈中バスの事であるのも明らか。駅周辺の雑踏や仲通り商店街(実際は仲見世商店街)、及びバスターミナルの情景描写も非常に生々しい。

厄介事に巻き込まれた女性を物語の順主人公がまほろ市から逃がすシーンがある。八王子線(横浜線)で横浜駅にたどり着いた二人は、みどりの窓口で時刻表を見ながら、寝台特急出雲号で鳥取に行く事を男が提案する。

なんで鳥取、と聞く彼女に彼が一言。

「サバクがある。」

爆笑。流石に砂漠はねぇよ。鳥取には。そもそも意味不明だし。



#「月のしずく」に収められている短編の中で一番気に入った
#「銀色の雨」という作品の映画化が進んでいる。
#舞台は大阪だが鳥取県米子市がロケ地に選ばれたとの事。
#公開が楽しみ。

成瀬駅前にて#4 [駅・電車]

夜9時頃のJR横浜線成瀬駅前。

近くのスーパーから出てきた女子高生。両手には食材で一杯と思えるレジ袋をぶら下げている。セーラー服のスカートからジャージが覗く。

後ろから走ってきた自転車が、彼女を追い抜いた所で急ブレーキを掛けた。タイヤがロックして悲鳴を挙げながら止まる。ちょっと驚いた表情の彼女。

「なに主婦みたいなことしてんの。」

自転車に跨(またが)ったまま、同じくジャージに学ランを羽織った男子生徒が彼女の顔を覗き込みながら声を掛ける。

「うわぁ、びっくりした。。。いえ、殆ど主婦ですよ、最近。」

どうやら同じ部活の先輩と後輩といった所らしい。夜道で突然絡まれた主の正体を把握出来た彼女の表情から、ほっとしただけではない、まんざらでは無い感情が伺える。

「へぇ、結構大変そうじゃん。」
「まぁ、やるっきゃないし。」
「ふ~~ん。。。じゃぁ、これやる。」

自転車の買い物籠から白い袋を取り出すと、その中から丸い塊(かたまり)をわしづかみにして彼女に差し出した。

「え、何ですか、これ。」
「見たまんまよ。肉まん、嫌いか。」

 ・・・

そのままいくばかの言葉を交わした後、じゃぁね、うん気をつけてな、みたいな会話で別れる若者達。

自転車でダッシュで去る先輩を見送りつつ、2つのレジ袋を右手に持ち直して、左手に掴(つか)んだ肉まんを頬張りながらはっきりとした声で囁(つぶや)いた彼女の台詞(せりふ)が聞こえた。

「やべぇ、今日はいい日だった。」



#乾杯。

京浜東北線車内にて#2 [駅・電車]

優先座席の前で吊革を握り立っていた。途中の駅(多分川崎駅か)で人が入れ替わった後、隣りからいい香りが漂うのに気付く。

顔を向けると、サリーの様なスカーフを頭に纏(まと)った若い女性。服装はサリーそのものでもパンジャビドレスでもなく、カジュアルでセンスのいいパンツスタイルの彼女。くっきりとした目鼻立ちからインドの出身である事はすぐ見て取れた。

吊革を持った反対の手に握られた携帯電話の上を、彼女の親指がスムーズに動く。ヒンドゥー語でメールでも打っているのかと興味が沸き、ばれない様に体を注意深く捻(ねじ)って、彼女の携帯画面を遠めに覗いた。

そこに見えたのはナンプレの画面。私も2年位前に、飛行機の中の冊子ではまってかなりの数をこなした結果、これを素早く解くコツとノウハウを身に着けた覚えがある。が、彼女の親指のスピードは私の理解の枠を超えていた。

インド人は零(ゼロ)を発見した民族。最近では世界有数のIT王国としてプログラミングの世界での活躍は目覚しい。その中でも日本に来ている若いインド人と言えば、頭脳明晰な超エリートというイメージが頭の中で先行する。

あの親指のスピードでナンプレの枠を埋めているとしたら、こりゃもう超弩級の技だ。間違いない。

なんとかそのプロセスを見届けたいと彼女の携帯画面に焦点を合わせようと試みるが、オヤジの鼻息が彼女にばれない範囲でそれを達成するのはさすがに不可能だった。



閑話休題。

本来であれば、「優先席の前では携帯の電源は切らないと駄目ですよ。お嬢さん。」とにっこり嗜(たしな)めるのが正しい日本人の年長者の作法なのだろう。が、とてもそんな勇気も度量も根性も持ち合わせない、駄目駄目なオヤジなのであった。



#自分が乗り換える駅で降車した後も
#ロビーから窓越しに見える彼女の姿に一瞬見惚(みと)れていた俺。

りーまん兄弟の喧騒(品川駅にて#6) [駅・電車]

品川駅高輪口から横断歩道をはさんで正面に位置する京品ホテル。創業は明治の始めで、現在の建て屋は昭和の始め1930年築だと言う。

      

周囲に近代的な高層のホテルが並ぶ中で、歴史を超えてたたずむその姿は荘厳で普遍的で美しい。

10年くらい前に田舎から親父とお袋を呼んだ時、ホテルの希望を聞いたら駅に近い方がいい、と言うので何も考えずにここを予約した。木造を際立たせた室内のデザインはとてもレトロで美しい落ち着きを放ち、二人もとても気に入ってくれた。

その後、私自身も公私に渡り何度か利用させて頂いた。



その京品ホテルの廃業と従業員全員の解雇が発表されたのが今年の5月。経営会社の多角化失敗による資金の焦げ付きが原因という。

それ以来、ホテルの従業員は営業の継続と解雇不当を債権を持ったオーナー会社相手に訴えて、品川駅前でもビラ配りをする姿を何回か目にした。

ところが先週、なんとこのオーナー会社の更に元締めだった米大手証券のリーマン・ブラザーズ自体が経営破たんを起こしその日本法人も民事再生法を申請する事に。

この辺りから起訴交渉の相手が不透明になり、従業員の活動も混乱していたらしい。

そんな中で一昨日報道された、野村ホールディングスによるリーマン・ブラザーズのアジア・太平洋部門買収のニュース。

展開速すぎ。しかし京品ホテルに関する公的な情報は来月10月20日に廃業という5月時点の発表のまま。はたしてその顛末やいかに。



#全く無関係だが、こちらはあのおーるまん兄弟の超歴史的名盤。

  



#他にもこんな兄弟姉妹が。

   4人兄弟

   5人兄弟姉妹

   一卵性姉妹

   ぴんきり兄弟

   かしまし、じゃ無くて



#涙のラーメン、聴きたい。喰いたい。
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